2010.11.20~22.
ネパール
エベレスト街道 トレッキング【ルクラ~ナムチェ編】
【1日目】 2010年11月20日 (土) 04:30起床
いよいよエベレスト街道のトレッキングへ。予定としてはカトマンズから6:30発の飛行機でルクラまで行き、ゴーキョピークへ行った後、チョラ峠を越えてカラパタールまで。もし肉体的に余裕があったらエベレストBCも寄ろうかと。日数的には14~18日くらいで。ちなみに7年前は2週間かけ、ルクラからエベレストBCとカラパタールに行ってます。
朝から宿の内鍵が閉められひと悶着。何とか集合時間ギリの5時に脱出したのに、旅行代理店で予約したタクシーが20分待っても来ない。昨日、あれだけ確認してのに。さすがネパール。これ以上待ってもらちが明かないので、流しを捕まえ300ルピーで空港へ。
出発の45分前にカトマンズ空港に到着。そこには長蛇の列が。セキリュティーを越え空港使用税170ルピーを支払うとすでに6時00分。でも誰も焦ってない。それもそのはず濃霧のため飛行機が全便遅延。しかも過去4日間は一度も飛んでないらしい。 さすがネパール。
特にアナウンスも無いまま2時間半が経過、ようやく一部の飛行機が飛び始める。さらに40分後アグニエアーのフライトがコールされる。着内に入り無事に飛び立つと自然と歓声が。みな3~4日待たされたらしい。初日に飛ぶとはある意味ラッキー。
ちなみに席は早いもの順。行きは左側が良いらしい。この旅で初めて一眼レフを出し、これから見えるヒマラヤ山脈の撮影に備える。飛び立ってから20分、じょじょにヒマラヤが近くなる。素晴らしいよ。もちろんエベレストはまだ見えません。
40分後、無事にルクラ空港に到着。7年振りに興奮を興奮を隠せない。そう言えばこの時点で腹痛が再発し、地獄が始まったんだなと。
※小説 「山と寄生虫と私」を参照。意味もなく思い出のトイレに立ち寄り、今回のトレッキングの無事を祈願。
焦らずまずはルクラのレストランで食事を取ることに。記念すべきトレッキングの初飯は
「シェルパブレックファースト」。店のババアはグットチョイスとグーサイン。しかし、出されて唖然。セメント風ヘドロ状の液体は口に残り最悪。
ランチのせいで口の中がネチャつき気分が優れない。しかも天気も怪しくなって来た。急いでルクラの村を抜けると門がひとつ。ここからエベレスト街道へのトレッキングがスタート。また無事にこの門をくぐれますように。
最初は下り坂が続く。せっかく飛行機で2800m近くまで上がってきたのに。帰りに登らなくてはいけないじゃない。そう言えば前回も復路の坂でやられたっけ。そう思い出しながらも道はガンガン下り続ける。
今日の予定はモンジョまで。雨も降りそうになってきたので、小走りで山を下り続ける。
マニ車らしきものを発見したものの、軽く写真に収めて先を急ぐ。村を抜けると谷が一望できる絶景ポイントが。
谷底を流れているのはデュードコシ川。さすが氷河の溶け水の川。青いっす。最初に歓声をあげる場所かも。
少し坂を上がりガートの村に入ると、この辺りで7年前に油汗をかいたのを思い出す。さっきからまともな思い出がないのは気のせいかしら。
この村には小さなゴンパやマニ車などもある意外と大きな村。しばらく平坦な道が続きにパクディン到着。ファーストヤクにも遭遇。
パクディンで50分程のランチタイム。朝食の様にハズしたないので、まずく作りようのない焼き飯を注文。普通に激マズ。7年前に比べると食事代が倍近くになってるのに。味は変わらず。無理やりミルクティーで流し込み出発。
途中のトクトク(TokTok)で滝を見た後、衝撃的なシーンが。何と重そうな荷物を頭で支えながら、携帯をいじるシェルパを発見。ネパールの奥地エベレスト街道にもIT革命が。
驚きを隠せないまま先に進みチュモアに。懐かしのトイレ(宿)を発見!この緑の箱に何回通った事でしょう。前回はこの村で寄生虫君が大暴れをし、なだれ込む様にチェックインしたのを思い出す。食欲もなく、ただ茶をすすってはトイレのローテーション。今回は絶好調。健康ってやっぱり良いね。
思い出に浸ろうかと思ったけど、ガイドブック曰く「20分先のモンジョに比較的キレイな山小屋があり」当初の予定通り次の村へ。
16:30 モンジョに到着。確かにこの村には良さげな山小屋 が点在。
どこも相場はシングル、ツインともに200~300ルピー。丘の上にある豪華なホテル「EverestSummitLodge」に聞いてみたらUS$70との事。こんなセレブな宿もございます。
泊まったのは「マウント カイラシュロッジ」。リビング兼レストランが広く、共同トイレが洋式だったのが決めてに。まだ3000m以下という事もあって、上下ファーストレイヤーとフリースにスキー用の靴下を履き、偽ノースフェイスの寝袋に入ったらポカポカ。爆睡しました。
【2日目】 2010年11月21日(日) 07:30起床
朝から脂っこいチベタンブレッドを食し、胃がもたれつつも出発。すぐに立派な建物が見えてきた。どうやら国立公園の事務所のよう。ここから先はサガルマータ国立公園となりトレッキングをするには入園券が必要。今回は事前にカトマンズで取得済み。「準備編」参照下さい。
まずは左側の窓口で入園券のチェック、その後に右側でトレッキングの許可証TIMSのチェックがあるのですが、係りに聞いたらここでも申請ができ、US払いもできるらしい。カトマンズのオフィスではネパール払いのみと言ったのに。騙された。あのババア差額をせしめやがったな。実際に西洋人一人が申請してました。ただ、繁忙期だと混んで時間かかるかも。トータル的にみたらカトマンズで時間があるなら取っておいた方が吉。
※2010年11月 入園券 1000ルピー / TIMS US$20 (1470ルピー)
奥には過去の訪問数を示したローテクなボードが。どのガイドブックも「ネパールでのトレッキングは10月が晴天率も高く本格的に寒くなる前で良い」と書いてあるだけに突出して多い。ちなみに前回訪れたのは10月末。繁忙期だったので部屋が見つからない事もあり、レストランで寝たりシェルパ用の大部屋に寝かされたり。今回11月下旬~12月上旬にトレッキングしたけど、部屋も余ってるくらいなので毛布も余分に使えるし快適でした。たまに一人しか泊まってなくて寂しかったけど。
チェックも数分で終わり、ゲートをくぐると神の山と崇められる「クンビラ 5761m」が目の前に。
石段をひたすら下るとジョルサレに到着。アーミーのセキュリティーチェックがあり、また入園券とTIMSのチェックがありました。警備員に写真を一緒にお願いすると快諾。しかし銃口は私に下腹部に向いてます。デンジャラス。 どうなんだネパールアミー。
川沿いを歩くと遠くに橋が。ナムチェまでひたすら登り。高所恐怖の人は無理かも。かなりしっかりとした橋ですが、ヤクなんかも渡ります。すれ違う時に角が怖い。しかもめちゃくちゃ揺れる。
登っても登っても登り。しかも砂ボコリがひどい。ナムチェについたらマスクを買おうと決意。途中の広場ではオレンジ売りの女子が。見た感じ売れている様子はないけど、自分たちで商品を食べまくってます。ナムチェまでもう少し。
少しトレッキング疲れたみえた頃、野生動物が登場。山ヤギです。ロッキーに生息してるマウンテンゴートそっくり。さらに森の奥を見るときらびやかな鳥が。とりあえずパシャリ。後で聞いたらネパールの国鳥らしい。「ダフェ」君です。
チェックポイントでパスポート(確かコピーでも可)&入園券、TIMSのチェック。これを抜けるといよいよナムチェバザールに到着。僻地にある3440mの高地とは思えない発展ぶり。週末にはチベットからネパールまで越境してきた商人がバザーを開催。
すり鉢状の谷間に村が広がっているので、宿探しもなかなか大変。ポイントは部屋で充電できる事。山の中ではバッテリーチャージ代を請求するのが当たり前。昔に比べ電池の持ちが良くなったとはいえ、デジカメ2台とネットブックにipod touchと電化製品多数。前回来た時、帰りに泊まった宿が無料だったのを思い出し、探してみるけどなかなか見当たらない。重い荷物を背負いやっと見つけたが「ザムリンGH」。高台にあるので眺めも最高。タムセルク格好よす。
宿のレストランでキーマカレーを食べたら美味。トレッキング中で初の大当たり。しかも、おしぼりのサービスもある本格派。サーバーが何故かおじいちゃんでしたが。そして夕方になると濃霧が辺りを包む。朝はあんなに天気良かったのに。山の天気ね。
夜になるとレストランの巨大液晶TVがスイッチオン。有料ですがホットシャワーもあり、洋式のトイレも超清潔。山のセレブ生活ですな。これでwifiあったらすごいなと思いパソコン開いたら何と電波をキャッチ。何処かで飛んでるみたい。
【3日目】 2010年11月22日(月) 07:30起床
本日は高度順応日のためダラダラデー。トレッキングもお休み。お天気も良いのでお散歩。
ナムチェにはたくさんの商店があります。登山屋、ネットカフェ、郵便局、町医者、マッサージ。いずれも登山用品などカトマンズに比べると割高ですが、背に腹は変えれません。両替はUSドルなら大きな違いはなし。
写真を撮っているとブッディーと名乗る青年に話しかけられる。ネットカフェを経営してるらしいので、宿でwifiの電波をキャッチした事を話すと、「ちょっと使うかい?」とドヤ顔でパスワードを教えてくれました。携帯、液晶TVに続き恐るべしIT革命の嵐。
そのままプラプラしてると宿の反対側の高台に出ました。遠くにザムリンが見えます。下の広場ではチベタンバザールがやってる模様。そう言えば7年前はここでダウンを買ったっけ。
バザーを見に行くと、日用品から衣類まで何でもござれ。商人はチベットから山を越境してきて商売してるみたい。よく見ると液晶TVなんかも取り扱ってます。宿のでかいのもココで買ったのでしょうか。目ぼしい物もなく退散。
チベット商人は広場にテント張って暮らしてるみたい。洗濯や洗髪をしてるのはこの水場。トレッキング中の3日間、頭を流してないし私もチャレンジ。毛根まで山の冷水がしみわたる。おぉークソ寒い。でもすっきり。
町を練り歩き、疲れたのでカフェで一息。ナムチェには2軒パン屋があります。観光客向けに毎朝ここで作っているらしい。クロワッサンやデニッシュなど1個200ルピー前後。山を見ながら明日以降の予定を立てる。とても優雅なひと時。
夕方4時前に宿に戻って横になる。6時前に窓の隙間から入ってくる冷風で起床。外を見ると今日も濃霧が。あっという間にタムセルクちゃんが見えなくなりました。
夜は暇なんでネットブックを立ち上げサイトの更新。ちょうどアルファポリスの「第2回ブログ・エッセイ大賞」の前だったもので。これから先は無料で充電できる所も少ないので、全ての充電を満タンにして就寝。明日は4000m越えです。
ナムチェバザールまで来ると、5000~6000m級の山が近くに見えます。カラパタールまで行かなくても十分にヒマラヤの迫力を感じます。ここより先を目指す人はナムチェ辺りで高度順応日を作りましょう。私みたいにゆっくりしてもいいし、元気な人は日帰りでシェルパの村を訪れるトレッキング コースがおすすめ。途中のシャンボチェでは「ホテルエベレストビュー」という有名なホテルもあり、ここからはエベレストはもちろんヒマラヤ山脈が眺められるそう。
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